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りんご堂

りんご堂

まじ快4巻発行記念

まじ快4巻発売記念SS

『打ち上げという事』


「乾ぱ~い♪」
お疲れ様でしたv
並々と注がれたグラスの当たる音と共に、歓声が沸く。
いやぁ良かったよね。ほんとねぇ。
と口々に褒めあいながら。
もちろん中身はビールではなく、ジュース。
ビバ未成年なノンアルコールである。

「ホンマに僕が来てもうてよかったんですか?」
遠慮がちに白馬が申し出る。
「何いってんのよ!今回大活躍だったじゃない。」
バシッと白馬の背を叩くのは青子。
その片手にはしっかり焼き鳥の串が握られている。
「そうですよ。白馬さん、とてもいい演技でしたよ。」
紅子も白馬にやさしく声をかける。
もちろん取り皿をしっかり持って。
目をうるっとさせながら感極まっている白馬は置いておいて。

「さあ、食べるわよぉ!」との青子の気合のこもった掛け声に答えるように大皿に突っ込む役者、スタッフ諸氏。
隅に追いやられるは関西人一人。
何気に紅子もちゃっかり自分の取り分は死守していたりする。
あっという間に無くなる皿の中身。
わいわいと賑わう打ち上げ会場。
楽しく夜は更けてゆく。


ガラッ!
勢い良く入り口の襖が開く。
冷たい空気が入り、一斉に皆が入り口を仰ぐとそこには
「てめーら、主役置いてくんじゃねーよ!」
怒りマーク付きそうな声で主役の快斗登場。
が、声とは裏腹に表情は少し淋しそうだ。
(吊られたままだったので置いてけぼりくった)
「快斗、遅かったじゃない。もう殆んどたべちゃったよ?」
とテーブルを指す青子。
「黒羽君!来てくれはったんやねv」
ガシッとはぐしてきたのは白馬。
しかもなんか、ほんのり熱い。
ん?
「待ってましたわv黒羽君。」
紅子もなんか、いつもと雰囲気違くねぇか。
おしとやかな紅子がなんか色気発揮してんだけど。

さあさあ、黒羽ちゃん!
ぐいっとやってくれたまえ。
とスタッフに導かれるまま席へ。
差し出された液体を口元へ持っていき、違和感。
「こ、これ酒じゃねーかよ!」
まさか、あいつら飲んだんじゃ?
見ると頬がほんのり赤く染まっている二人。やっぱり。
青子は、飲む事よりも食欲の方にいっている様で、一安心。
今日は無礼講だよぉ!
酔っ払っているのは二人だけでなく、殆んどが酔っ払い状態だった。
こりゃ見境なくなってるよ。

こなけりゃよかったカモ。
シラフの快斗は冷静に判断した。



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吊られているのも淋しいが、酔っ払いの相手ほど面倒な事は無いという事。
おまけのその後。
記念SSのつもりである。


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